2022/09/17 11:06
2022.09.11.
城州ゆたに山口製茶処さんを訪ねる。
盛夏を感じるこの日、宇治田原の城州ゆたに山口製茶処さんを訪ねる。
自然は無常で、訪ねる時々で表情が違う。チャノキも然りである。
最初はニノ渓。
陽射しを一杯に受けた茶樹たちは生命感に溢れている。
山奥から一定に吹く心地良い風、土に敷かれたススキや枯葉が蒸す香り。
「賑やか」と表現すれば良いのだろうか。静かでも「賑やか」に感じる。
抹茶はこのニノ渓のもの。抹茶を点てていただくと、自分自身が自然の
一部になる感覚になる。
(写真は大福渓奥にある在来古樹たちです。)
次に大福渓。
小川が流れ、鳥の声が聞こえる。谷に近いため、ニノ渓ほどの陽射しはない。
これが影響するのか、大福谷のものはより甘みを感じる。防霜ファンのない
場所がある。霜が降りないということ。永谷宗円生家近くのこの土地は、地形
によって霜から守られているのであろう。先人たちの知恵を改めて感じる。
小川の水で湯を沸かし、抹茶と煎茶をいただく。この辺りでは珍しく、硬水で
あるのだが、抹茶、煎茶ともに硬さを感じない。むしろ円やかである。
今回も茶談義に盛り上がり、長居してしまった。
そもそも早々に切り上げるつもりなどなかったのだが。